真面目な話


「なんでそんなに仕事が好きなの?」と

聞かれることが多かったのですが

好き、嫌いの感情はあまりありません

少し尖った言い方ですが

好きだからやる、とか

嫌いだからやらないは通用しないのが

「仕事」であると思っています

好きなことをやろうと思って独立しても継続は難しい



私にとって

好き、か嫌いか、

ではなく「使命感」なんだと思います

つまり、やらされているわけでもないし

一過性の感情だけではないということ

では、なぜ仕事=使命感になったのだろう



遡ること数十年前

当時の私は完全に腐っていました

自分では恥ずかしくて言えませんが俗にいう「不良」?

(法に触れたり人を騙したりすることはしていません、ご安心ください)



そして

人からしてない事を疑われたり

無作為に怒られたり・・・

嘘をついて「いい子」を演じる人が大嫌いで

でも素直になればなる程

「賢く生きろ」と上から押し付けられたり

思春期の皆様にはご理解頂ける方もいらっしゃいますか?



なぜ介護の仕事に就こうと思ったのかは

割愛させていただきますが

介護の仕事に就いた時、ある女性のご利用者様と

出会いました

お年は当時80歳くらい

車椅子で生活されていて認知症状あり、

施設にご入居されていました



清潔の保持が出来ておらず、お部屋に入ると

もの凄い尿臭

ベッド周りはゴミだらけで

片づけると妙に怒るそうです

もちろん入浴になると大騒ぎ

職員による暴力満載、暴言満載、

「なんでお風呂に入らんといかんの!!」と、

抵抗MAX



「今日はお風呂やめておこうか・・・」

そう入浴を中止する日もありました



さぁ来たか、私の出番

そのご利用者様が何故か私を慕ってくださっていたと

いうのもあり、

あれよこれよとお声掛けで誘導し

スルスルお洋服を脱いで頂き

入浴成功!!

なんだか抵抗なく入ってくださったことに

凄く嬉しくて嬉しくて

そして初めての出来事。

ご利用者様にとって嫌なこと(入浴)をしたのに

入浴後にそのご利用者様に言われた言葉が



「ありがとう」だったんです

過去を遡っても自分がした事に

ありがとうなんて言われる経験をほとんどしていなかった私

なんだか身体に稲妻が走ったような

嬉しいような

照れくさいような

恥ずかしいような



ここが私のターニングポイントだったと思います

そこから私の仕事への向き合い方が大きく変わって

いきました

「私が介護を通じて幸せにしたい」と

決心したのです

だから介護の仕事に関しては

好き、嫌いというよりも



「私がやらなければ誰がやる」という

使命感へと変わりました

それから私は介助が終わった後は

介助をさせてくれて「ありがとうございます」と

言うようにしています

それは10年経った今も変わらず



正直今は現場を任せる立場にあると思いますが

でも現場が大好き

今の私の課題としては

「職員さんに任せる」という努力を継続中



皆さんも素敵な介護と出会えますように



生活相談員

北野

(入社当時の私(多分20代前半))

まだやんちゃが抜けていない見た目が懐かしくも思える一枚です

でもなんで職場のトイレで撮ったんだろう


デイサービス梅の里

落ち着いた雰囲気の中で こころ寄り添う ひとときを