寒いのに暑い 暑いのに寒い

高齢者への介護に長らく携わらせて
頂くと色々なことを経験します


かれこれ5年ほど前に
住宅型有料老人ホームの
相談員としてフル活動していた私
あの時はまだ若かったので
体力も擦り切れることを知らず
97床ある老人ホームを
相談員私ひとりで回すという今では
考えられない事をしていました


施設行事は一人で計画していたし
家族交流会ともなれば
準備〜司会まで
その時は過酷だと思っていたけど
今ではこの緊張の「き」の字もない
この図太い神経はここでの経験が
生きているのかも


そんなこんなで
住宅型有料老人ホームに
勤めていた時
とある女性の利用者様との出会いが
ありました


真冬はもちろんのこと
真夏でも「寒い」「寒い」と
暖房マックス。
体は正直なもので汗だく、
脱水状態
それでも彼女は「寒い」「寒い」と
毛布を被って
暖房マックス


そして引きこもり。



ふと見ると、
居室に置いてある
「ハイビスカス」が満開に
咲いていたり、
(真冬でも)
わたしも居室に入るなり
「サウナ?」と思う状況


どうやったら打破できるかー
思考錯誤をし、
思い切って


信頼関係を築き
「お部屋暑すぎるやん」と
言った様な会話は絶対禁止
本人様の意見を尊重!



とにかくその女性が好きそうなもの
好きそうなことをマンツーマンで
対応し続け外に出る楽しさを
感じて頂くことで
結果的にデイサービスを
ご利用(しかも週3回)して
頂くことが出来ました
しかも寒がりだった彼女、
入浴も成功し、
寒さの訴えは消えました


認知症の方や
精神疾患のある方に
私たちの「当たり前」な言葉かけをしても
ご本人にとってはご本人様が「当たり前」
だと感じてくれるかは
全くの別問題



すなわち「強制的介護」は
お互いモヤモヤするし
苦しいことを
学び、知りました


でもご家族様からすると
24時間の介護はご苦労ばかりで
ご本人様に強く言ってしまったり
介護放棄をしたくなるお気持ちは
私たちには理解できます


そんなときはどうぞ
介護サービスを頼ってください
一人で抱えずチームとして
考えていきましょう




大丈夫です
貴方には私たちがついています



動画は汗だくになりながら
今流行りの曲にも挑戦してみた私です
(長袖脱げば良かった)


生活相談員
北野

デイサービス梅の里

落ち着いた雰囲気の中で こころ寄り添う ひとときを